オンライン・スマホ診療について
18.11.27
従前の通常の診察では、まず患者が病院・診療所を訪問し、医師と直接対面した上で、医師は問診、触診、聴診その他の検査結果を総合的に考慮して、病名を診断し治療方針を決定することになります。しかしながら、近時はこれに変わる手段として、一定の医療分野でいわゆるオンライン診療・スマホ診療の遠隔治療も普及してきています。 しかしながら、医師法20条は無診察診療を禁止しており、あくまで原則的な診療方法は対面診療であると理解されています。そのため、遠隔治療が無制約に認められているわけではなく、診断するに足りる十分な情報を集めることができる場合など、活用できる場面は限定されています。また、個人情報の保護やセキュリティ対策など、通信手段を用いる遠隔治療ならではの法的リスクもあります。 医療機関の競争が激化する中、様々な診療方法を検討される方も多いかと思います。事前にご相談いただき、関係する法的規制・リスクを総合的に検討することをおすすめします。
名古屋丸の内本部事務所 弁護士 米山 健太